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通貨価値信認の低下とゴールド/ビットコインへの資金流入

チャート1出典:ブルームバーグ(NY金先物とBTCUSD)



ゴールドが史上最高値を更新した後、急落し再び高値を更新するなど市場の関心を集めている。
そんな中、一部ではデジタルゴールドとも言われるビットコインは2020年1月時点では、1ビットコインあたり約7,100ドル(約77万円)だったのが、コロナ禍において約3,800ドル(約40万円)まで下落、その後、8月後半には約12,000ドル(約127万円)まで値を上げている。

ゴールドや原油価格の上昇要因は「世界の基軸通貨であるドルの信認が背景にある」との見方があり、特にゴールドは最近主要通貨に対して値上がりをしている。また、ビットコインもデジタルゴールドと言われるだけあってゴールドと同様の立ち位置で見られているようだ。

この流れはドルへの信認が揺らいでいるというわけでなく、マーケットにおける通貨価値全般の信認が揺らいでいるのだろう。背景にあるのは、リーマンショックに始まる中央銀行の莫大な流動性供給の影響との見方ではないか?その上、新型コロナにより、さらにマネーが市中に送り出された。それは、財政政策と連動して落ち込む経済を支え、信用リスクと社会不安の緩和に大きく貢献している。しかしながら、これらが多くの通貨に対する信認を低下させ、相対的にゴールドやビットコインへの関心を高めていると言えるだろう。

ドルの場合、リーマンショック後の好景気の下、実質実効レートを切り上げてきた。しかし、新型コロナ禍により米国がデフレに陥るリスクを回避するため、現米国トランプ政権の政策担当は中期的にドルをややドル安に誘導している。
それは、ドルの信認が揺らいでいることを意味するのではなく、自国産業を後押しすべく、貿易赤字の改善や調整への大義であり世界の基軸通貨国だからこそ選択できる政策だろう。通貨価値下落の時代や安全資産への投資商品との見方をすれば、ゴールドやビットコインへの資金流入は今後も続くのではないかと考えている。

チャート2出典:ブルームバーグ(NY金先物とBTCUSD)



初心者向けプロローグ
2008年10月に誕生したビットコイン(以下BTC)
2009年10月に法定通貨との交換レートを掲示、価格は1BTCに対し1円以下であった。
2011年4月の米国TIME誌で特集が組まれ1000円を突破。
2013年3月のキプロス危機で資産の逃避先として12万円まで上昇。11月にはバーナンキFRB議長の容認発言
2017年12月シカゴ先物でBTCの取引を開始。また、日本国内での認知度も上がり200万円以上を記録した後、国内取引所でのハッキング、取引レギュレーションの変更により、一時40万円台まで下落。
2020年には国内において名称を変更(仮想通貨→暗号資産)。また、新型コロナウイルスの影響で経済の先行き不安により金と同様に資産の逃避先として注目を集めており、BTCの時価総額が20兆円を超える市場規模となり、一時130万円台まで上昇。
※価格は1BTCの値段