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金融市場の海を泳ぐ「クジラ」

突然ですが、みなさん海に生息する「くじら」をご存知でしょうか?
「くじら」、「クジラ」、「鯨」、「Whale」
書きかたも色々ありますね。

「くじら」普通は海に泳ぐ生き物で、生物分類上は哺乳類です。食事、出産、育児まで水中で行う完全に水の中で生きる生き物です。
海で泳ぐ「くじら」はおよそ80種類もあるそうです。
一体、世界には何頭の「くじら」がいるのでしょうか?

さて今回ご紹介するクジラは、市場(マーケット)を泳ぐクジラです。
マーケットを泳ぐくじらは何頭いるのでしょうか?
金融用語ではありませんが、「クジラ」は業界関係者の中ではよく使われる言葉です。
金融市場では豊富 な資金量を保有していることから、「クジラ」と例えられます。
「クジラ」が泳ぎ、暴れると、海も大きな波が立ち 荒れる時もあります。
日本の金融市場 の場合は5頭のクジラがいると言われています。ここでは、代表的な5頭のクジラを説明します。公的マネーを扱う組織、日本銀行、GPIF、厚生年金(共済年金)、ゆうちょ銀行、かんぽ生命です。

日本銀行
日本銀行法に基づく財務省所管の認可法人です。国民経済の健全な発展と安定のために、巨額の資金を持って市場に参入します。金融市場安定のために市場を泳ぎます(金融市場に参入します)。

GPIF
GPIFは、年金積立金管理運用独立行政法人の意味で、厚生労働省管轄の運用機関です。日本の公的年金のうち、厚生年金と国民年金の積立金の管理・運用をおこなっており、世界最大の年金基金です。日本の年金事業の安定、運用のために、市場を泳ぎます(金融市場に参入します)。

厚生年金(共済年金)
元々、公務員および私立学校教職員を対象とした公的社会保障を運営する公務員制度であった共済年金が、2015年10月に会社員と公務員、及び私立学校教職員との公平性を保つため、厚生年金に一元化されました。現在は労働者の資金を運用し、厚生年金の組合員のために市場を泳ぎます(金融市場に参入します)。

ゆうちょ銀行
日本郵政株式会社の子会社で、預金残高183兆円を有する国内最大の銀行。郵便局ネットワークを駆使して市場を泳ぎます(金融市場に参入します)。

かんぽ生命
郵政民営化により独立した、生命保険会社です。

今、ご説明した巨大な5つの機関投資家、特に日銀以外の4頭のクジラは豊富な資金量を背景に国内外の債券市場、株式市場、外国為替市場を泳ぎます。特にGPIFは世界最大の年金基金で、国民の納めた資金を有することから長期的に安全で効率的な運用を目指していると言われています。

さて、ここからが、本題です。
最近ビットコイン(以下「BTC」)市場で「クジラ」という言葉を目にします。
先に述べた5頭のクジラとは 本質的な意味合いは 違いますが、BTC市場への影響はかなり大きいものとなります。暗号資産のマーケットにおいて、個人ウォレットアドレスの残高が1,000BTC(約10億円 )以上保有する投資家を「クジラ」と言うようです。暗号資産分析企業のグラスノードの調査では、2020年10月現在のクジラの数は1,939頭、つまり1,939の機関投資家がいるとも言われています。
少し、クジラの数、多いですね・・・。
BTC市場は先に述べた5頭のクジラに比べ、マーケットの歴史は浅く規模は小さいですが、昨今の日本政府によるデジタル庁の発足、中国のデジタル人民元の台頭、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の波により注目されだしています。また、最近の話では米大手決済会社「PayPal」社 が暗号資産の決済・取引サービスの計画を発表したことや、Twitter社のCEOが運営する「Square」社が5,000万ドル(約53億円)のBTC購入を発表しました。
BTC市場で「クジラ」が泳ぐ条件が揃ってきたようです。
数年後には BTC市場の「クジラ」も大きく育っているかもしれません。若しくは、BTCの市場に5頭のクジラが泳ぎに来る日も近いかもしれませんね。

ビットコインとクジラ