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米国大統領選を解りやすく

大統領選

米国大統領選挙の11月3日を迎え、共和党トランプの再選か、民主党のバイデン元副大統領に政権が移行するかに注目が集まっています。米国は経済・金融・軍事において世界をリードする国であり、米ドルは世界中で流通する基軸通貨となっております。このように、米国は世界的に大きな影響力を持っているからこそ、米国大統領選挙は米国内のみならず、各国から大きな注目を集めています。

このコラムが当社のWEB上にアップされている時は既に勝敗が決まっているかもしれません。いや、ひょっとして、郵便投票の遅延や訴訟騒ぎの影響とかで、まだ決まってないかもしれませんね。

まずは、米国大統領選挙とは
米国大統領選挙は4年に1度(オリンピック・パラリンピックと同じ年)に行われます。
投票日は、アメリカ連邦法に定められた「11月の第1月曜日の翌日の火曜日」、今回は11月3日となります。

※何故「11月の第1月曜日の翌日の火曜日」なのでしょうか?
1800年代の米国は国民の多くが農業に従事するキリスト教徒でした。そのため、農作物の収穫が終わる11月、冬が来る前の11月に投票日を定めたとされています。日曜日はキリスト教の安息日で休みですが、交通網が整備されていなかったため投票日を月曜日すると安息日の日曜日に家を出なければなりません。このような理由から、日曜日に家を出なくて良いように、火曜日になったと言われています。

有権者は、有権者登録が済んでいる18歳以上のアメリカ国民(米国の人口は約3億3千万人で、投票できる18歳以上は約2億6千万人)。しかし、総得票数(直接投票)で勝者を決めるのではなく、投票は州ごとに行われそれぞれの州で勝者を決めます。全米50州、首都ワシントンには人口を元に割り当てられた『選挙人』という人が存在し、州の勝者はその選挙人を獲得します。州によっては選挙人の数が異なりますが、ほとんどの州において、勝者が州の選挙人を全て獲得する勝者総取り方式を採用しています。そして、全米538人の選挙人のうち過半数の270人以上を獲得した候補者が最終的な勝者となり、次期大統領となります。
※前回の民主党クリントンVS共和党トランプの大統領選では、投票数では民主党のクリントン氏が200万票以上のリードをしていたものの、選挙人の数ではトランプ氏が306人を獲得し、大統領選に勝利しました。

11月1日時点では
報道によると、最新支持率はバイデン氏が51.1%、トランプ氏43.9%と約7ポイント差になっていました。全米の選挙人538人の選挙人の獲得予想はバイデン氏が216人、トランプ氏が125人、メイン州やネブラスカ州を除けば6州が激戦で混戦状態となっています。

郵便投票の問題
今回は新型コロナウイルス感染の拡大防止のため、全ての州で郵便投票が選択技として認められています。郵送された投票用紙の取り扱いは各州によって異なります。しかし、郵便投票に関していくつかの問題点が挙げられています。

① 投票日である11月3日に投票用紙を必着とする州と、当日消印(11月3日)有効とする州がある。

② 投票日までに届いた投票用紙の署名と確認を事前に行える州と、署名・確認が事前に出来ない州がある。

これらの統一されていない問題により、11月3日の投票後に、選挙結果が速やかに確定しないと言われています。
また、「郵便投票」の最大の問題点は、引越した人や既に死亡した人の住所にも投票用紙が送られてしまうため、その投票用紙が悪用される可能性が高いことも挙げられています。

新型コロナウイルスの流行を受け、郵便投票が増加しています。何故か郵便投票が多い傾向にあると言われている民主党支持者に対して、共和党支持者は直接投票所に向かうと言われており、3日の開票によりトランプ氏が優勢でも、郵便投票のルールが定まっていない、遅延して届いた郵便投票の開票が進めばバイデン氏の逆転も予想されます。
そこで、布石第1弾として、トランプ氏が激戦6州で優位に先行した場合、トランプ陣営は開票が進んでいない段階での一方的な「勝利宣言」をホワイトハウスで行うとも言われています。これは、どうかと思いますが・・・。

赤い蜃気楼
トランプ氏は「郵便投票は不正につながる」と発言、また投票日以降に届く郵便投票を無効とするとを発言していることや、郵便投票を「選挙詐欺」と発言し、2000年の大統領選挙の時のように、法廷闘争に持ち込むのでは?と言われています。当時はブッシュVSゴアの選挙でしたが、この時のように法廷闘争なるとの見方もあります。いずれにせよ、今回の選挙は訴訟に展開する能性も考えられます。そこで、トランプ氏の布石第2弾ですが、選挙前に連邦最高裁判所判事の後任に、保守派のエイミー・バレット氏を指名しました。判事9人のうち6人がトランプ氏に有利な保守派となり共和党が進める政権に有利になりそうです。トランプ氏もそつがないですね。
※開票経過の早い段階で一時的に共和党が優勢になる現象を共和党のシンボルカラーの赤にちなんで「赤い蜃気楼」と呼ばれています。