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ビットコインの現在地点徹底分析(その1)

ビットコインのマーケットがついに対円でも史上最高値を更新しました。

ビットコインをお持ちの方もそうでない方も、今の水準がどういう水準で、これからどうなるのか、いろいろとお考えになっているものと思います。今回は特別緊急レポートとして、コイネージが考える「ビットコインの現在地点徹底分析(その1)」をお送りします。

【12月のビットコイン価格推移】
まずは12月のここまでのビットコインのマーケットを振り返りましょう。月初は1BTC 200万円の攻防が続いていたものの、12/6から3営業日続落。180万円前半まで下落し、堅調に推移してきたビットコインに暗雲が立ち込めました。
しかし、ビットコインはダブルボトムを形成後に大きく反発。再び200万円を回復しました。
その後、米国上場企業や機関投資家による大口購入、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のイーサリアム先物上場といった明るい材料が相次いだことにも支えられ、昨日はミッドベース245万円と、2017年12月以来となる史上最高値を更新しています。
この間、アメリカで量的金融緩和長期化や巨額財政支出の可能性が高まるにつれ為替市場でドル安が進んでいることから対ドルでも心理的な節目とされてきた1BTC 20,000ドルの大台に明確に乗せ、買いが加速したとの見方もあります。コロナ対策ワクチンの実用化期待から2021年の世界景気早期回復期待に向けたリスクオンの動きと捉える向きもあるようですね。

【テクニカル要因 移動平均線・移動平均乖離率】
では、現在の水準はチャート的にはどのような水準にいるのでしょうか? 
コイネージがお客様にご提供しているツールを使用して、単純移動平均線を中期的な2ヶ月間の60日と、長期的な1年間の365日で設定し、乖離を見てみましょう。

単純移動平均線とは、設定した期間の価格の平均値をつなげた線です。現在のレートが移動平均線よりも上にあるか、下にあるか、その幅はどの程度か、を見ると市場の過熱度が判るといわれています。

中期的な60日で設定した場合、現在のレートは、移動平均線よりも上にある上方乖離と言われる現象が起きていることが見て取れ、乖離率が35%を超えている状況で、この水準では過去に急落している場面がありました。昨日の上昇で、再び移動平均乖離率が35%を超えました。この指標からみると、このところのビットコインの価格は急ピッチで買われてきたゾーンにいるとみることが出来るでしょう。

さらに、長期的な365日で設定した場合でも、現在のレートが移動平均線よりも上にある上方乖離が起きていることが見て取れます。昨日の上昇で、今年最大の乖離率となっておりますので、警戒が必要となります。
なお、一般的に用いられている移動平均線としては、5、20、25、50、75、100、200日が挙げられますので、コイネージの取引画面で試してみてはいかがでしょう。

【テクニカル要因 RSI】
同じくビットコインが買われ過ぎか、売られ過ぎかを見るために相対力指数と言われるRSIというオシレーターのテクニカル指標があります。
一般的には、RSIが30%を割り込むと売られ過ぎのため買いシグナルとされ、70%を上に抜けてくると買われ過ぎのため売りシグナルとされています。
今年のビットコイン価格と14日間RSIをチャート上に表示されると、このようになります。

RSIは通貨ペアや時期などによって癖が出ることが特徴です。ビットコインではRSIが 80%以上の状況で調整局面がきていることが見て取れます。ただし、急落や急騰した場合に横ばいで動かなくなってしまうことがありますので、注意が必要となります。

このように、当社では様々なツールを用いてテクニカル分析ができますので、是非お試しください。

【為替とビットコイン価格の関係】
先ほど、ビットコイン価格上昇の要因は、財政・金融政策を起因とする市中の金余りと申し上げましたが、行き過ぎた金融緩和はインフレにつながり、その国の通貨の価値を落とすと言われています。国民が価値のない通貨を持たないために、通貨の価値が落ちる前に他の金融資産(例えばビットコイン)を持って、インフレヘッジに走るのは自然な行動と言えます。そこで、今回ビットコイン価格と為替の関係について分析してみることにしました。今回は、ビットコイン価格と米ドル/円価格やアルゼンチンペソ/円価格の相関を見てみることにします。

データは2013/4/26~2020/12/17の週次データを使用しています。
こちらも図からは各通貨の関係性が読み取りにくいので、相関係数と呼ばれる数値でその関係をみてみることにします。なお、こちらについてもトレンドを取り除くために、データを対数変化率に変換しています。

まず、アルゼンチンペソからみていきますと、全期間におけるビットコイン価格との相関係数は-0.01とほぼ無相関という結果になりました(相関係数は-1~1で表され、-1に近いほど負の相関、1に近いほど正の相関、0に近いほど無相関の関係が強いと言われています)。次にアルゼンチンがデフォルトした2014/7/31前後3か月のデータより相関係数を求めたところ、相関係数は-0.31となり、負の相関の傾向が強まりました。この結果をみるに、アルゼンチンにおいては法定通貨の価値が下がったとき、ビットコイン価格は上がる関係にありそうです。

では米ドルで同じようなことが言えるでしょうか? 

2013/4/26~2020/12/17の同じ期間におけるビットコイン価格との相関係数は-0.05とこちらもほぼ無相関となりました。しかし大統領選後に財政支出の現実味が増す中で直近ドル円が下落し始めた時期からのデータ(2020/11/10~2020/12/17のデータ)を使って相関係数(ただし、データ数の関係より、こちらは日次データを使用)を求めると、-0.11となり、逆相関の関係が強くなりました。

つまり、法定通貨に対する信頼が弱まると、ビットコイン価格と法定通貨の関係は負の相関になるといえるのかもしれません。

 
以上の通り、様々な捉え方ができるものの、影響力のある企業や機関投資家の間では、年初来からの上昇率の高さから、ビットコインを保有しないリスクという声まで上がっているとの憶測もあるようです。米上場企業だけでなく、ロンドン証券取引所に上場しているモード・グローバル・ホールディングスによるビットコインの大量購入も報じられ、世界的な広がりを見せています。
さらに、購入の目的として「投資家の資産を法定通貨の価値下落から守るため」と発表されており、投機的対象としてではなく、長期的な投資戦略の一環として、またはヘッジ目的としての購入も期待されるようになりました。よって、長い目でみれば、昨日の上昇は始まりにすぎないとの見方もできそうです。

今後も当社では、様々なデータを使用した分析を行い、ビットコインに関連する情報をご利用頂いているお客様にいち早くお届けして参りたいと思います。

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